糖尿病の本当の怖さは自覚がないまま合併症を併発し、それは時に重篤な症状であるという事です。

今回はほんの少し私の経験談をお話ししたいと思います。

少しでも糖尿病は怖い病気だという事を知って頂きたいです。

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昔の職場のお客様の場合

以前働いていた職場でよくお話しをするお客様がいました。60代後半の女性で、いつもご主人さまと一緒に来店されていました。しばらくするとご主人様だけが来店するようになり、奥様の姿が見えませんでした。ご主人さまに「奥様はお元気ですか?」と伺うと、糖尿病で入院していると返事が返ってきました。

この時の私の気持ちは「大変だなぁ」と思う程度でした。

 

足の切断

それからしばらくして、その女性のお客様が来店されました。私は早速「入院大変でしたね」と声をかけると、その方からは『足を切らないかんかもしれん…』と言われました。

おぼろげに糖尿病=失明・足の壊死と知識はありましたが、「それは大変ですね…」としか言葉を返す事が出来ませんでした。

 

それから数年、私が職場を退職するまでそのご夫婦を見かけましたが、奥様は車椅子に乗る事もなくご自分の足で歩かれていました。手術しなくて良かったとホッとしただけで、糖尿病は他人事のような実感のないままでした。

 

 

父の場合

父は昔から炭酸飲料やお菓子が大好きでした。
2リットルのペットボトルを3本や4本買ってきて、殆ど1人で飲み干していました。
母が父の身体の心配をして甘いものを控える様に言っても、聞く耳を全く持ちませんでした。
そんな父を心配して食事だけは、健康的にと野菜や魚中心のおかずを食卓に並べても、「こんなんばかり作りやがって」と文句を言ってはお肉ばかり食べていました。

 

糖尿病の発覚から入院

糖尿病が発覚したのは父が出来物を切除してからです。皮膚科で出来物を切除したけど傷口の治りが悪く、先生からは個人病院では対応出来ないからと紹介状を貰いました。

総合病院で検査をした結果、父の血糖値はなんと400近くあったそうで、即入院となりました。

 

失明の危機

約1カ月の入院生活で父は退院しました。退院した時に残っていた炭酸飲料は全て捨てたそうです。

糖尿病で父は目にダメージを受けていました。

私たち家族の中にあったのは、父が失明してしまうかも知れないという恐怖でした。

失明したら父の世話をしなければいけない、生活も一変するかも知れないその事実が重くのしかかってきました。

 

後遺症

父は運が良かったのか失明の危機は乗り越えました。しかし運転免許の更新は出来ませんでした。車でドライブする事が好きだった父にとっては、免許の返納は辛かったと思います。そして小さい文字が見えないのか、今でも老眼鏡をかけたうえに虫眼鏡を使って新聞を読んでいます。

父は喉が渇いたと言ってよく水を飲んでいたと母は言います。そして、あの時に病院に行っていれば、少しは違っていたのかな?でもお父さんはお母さんが言うと五月蝿いって言って何も聞いてくれんからね…と少し寂しそうに今でも言います。

自分の健康を守るのは勿論自分自身ですが、少しでも家族が変だと思ってアドバイスしてくれる事があれば素直に聞く事も大切です。

 

糖尿病は風邪をひいた時の様に、体に異常を訴える事はありません。身体に現れた時にはかなり進行している状態です。

糖尿病にならない為にも日頃からの食生活、運動習慣を見直して改善していく事が重要です。